
こんにちは。日本腸セラピー協会 代表の加藤です。
「パスタを食べた日は、なんとなくお腹が張る」 「パンを食べると、お腹がゴロゴロして重たい」
そんな経験はありませんか。
結論からお伝えすると、その張りには理由があります。小麦に含まれる「発酵しやすい糖質」と「グルテン」のどちらか、あるいは両方が、腸で消化しきれずに残っているサインかもしれません。
そして、先にお伝えしたいことがもうひとつ。だからといって、小麦をすべてやめる必要はありません。
この記事では、
- お腹が張る2つの原因
- 小麦が合っていないかもしれない4つのサイン
- やめずにできる、食べ方の工夫
を、13年間お腹にふれてきたセラピストの立場からお話しします。
パスタやパンを食べるとお腹が張る、2つの原因
① 小麦の糖質が、腸の中で発酵してガスになる
小麦には「フルクタン」という、腸で吸収されにくく発酵しやすい糖質が含まれています。FODMAP(フォドマップ)と呼ばれる糖質のグループのひとつです。
吸収されにくい糖質は、そのまま大腸まで届き、腸内細菌のエサになります。そのときに発生するのがガスです。体質によってはこのガスがたまりやすく、食後しばらくしてからお腹の張りとして感じられる、と言われています。
パスタ、パン、ラーメン、うどん。小麦の主食が続いた日にかぎってお腹が張りやすいのは、この糖質の量が関係している可能性があります。
② グルテンが、体質的に合わないことがある
もうひとつが、小麦のたんぱく質「グルテン」です。
体質的にグルテンの消化が苦手な方がいて、その場合、食後の張りやだるさとして感じられることがある、と言われています。
小麦アレルギーやセリアック病のようにはっきり診断がつくものとは別に、「病気ではないけれど、なんとなく合わない」というグレーゾーンがあるのが、グルテンの分かりにくいところです。
受診の目安 強い腹痛が続く、体重が減っていく、便に血が混じる——こうしたはっきりした症状がある場合は、セルフケアの前に、まず医療機関にご相談ください。
小麦が合っていないかもしれない、4つのサイン
次の4つのうち、当てはまるものはいくつありますか。
- パンやパスタを食べたあと、お腹が張る・ガスがたまる
- 便通が、下痢と便秘のあいだで揺れやすい
- 食後に体が重く、だるさが残る
- 頭がぼんやりして、すっきりしない
2つ以上当てはまり、それが小麦をとった日に重なるようなら、小麦との距離感を見直してみる価値はありそうです。
ただし、これらのサインは小麦以外——睡眠不足、ストレス、冷えなど——でも起こります。
「小麦のせいだ」と決めつける前に、まずは1〜2週間、食べたものと体調を簡単にメモしてみることをおすすめします。重なりが見えてくれば、それがいちばん確かな手がかりになります。
13年、お腹にふれてきて感じること
13年間、お客様のお腹にふれてきて感じるのは、パンやパスタ、麺類などが続いている方の中には、お腹の張りやガスを感じている方が少なくない、ということです。
実際にお腹にふれてみると、全体的に張っていて、力が抜けにくいように感じることもあります。
もちろん、小麦そのものが原因だと決めつけることはできません。ただ、食生活を伺ってみると「最近、パンや麺類が続いていました」ということはあります。
東洋医学から見る、小麦と「脾」
東洋医学では、小麦は体を冷やし、「湿(しつ)」という余分な水分をためやすい食べ物とされています。
湿がたまると、消化を担当する「脾(ひ)」の働きが鈍り、消化力の低下やむくみにつながる、と考えられてきました。
特に気をつけたいのが、組み合わせです。冷たい飲み物や甘いものと一緒にとると、腸に湿をためて動きを鈍らせやすい、と言われています。
パスタに冷たいドリンクとデザート、という組み合わせに心当たりのある方は、まず飲み物を温かいものに変える。それだけでも、食後の感覚が変わることがあります。
なお、ストレスや緊張でお腹が硬くなっているケースについては、こちらの記事で詳しくお話ししています。
やめなくていい。小麦との「ちょうどいい距離感」
「小麦は、やめたほうがいいんですか?」サロンでもよくいただく質問です。
大切にしたいのは、「やめる」「やめない」の二択にしないことです。
私自身も、小麦は食べます。そのうえで、次の4つを目安にしています。
- 毎日は食べない(週2〜3回くらいを目安に)
- 素材がシンプルなものを選ぶ(全粒粉や天然酵母のパンなど)
- よく噛んで、ゆっくり食べる
- 腸が疲れているな、という時期は控えめにする
完璧にやろうとしなくて大丈夫です。「今週はパンが続いたから、明日の朝はごはんにしよう」。その程度のゆるさのほうが、結果として長く続きます。
朝食をひとつ変えた方たちの変化
サロンでも、小麦との距離感を変えたことで、体感が変わった方がいらっしゃいます。
毎朝パンを食べていた40代の女性は、朝食をおにぎりに変えたところ、夕方に気になっていたお腹の張りが、以前より軽く感じられるようになったそうです。
週に何度もラーメンを食べていた30代の男性は、週1回のお楽しみに変えたところ、揺れやすかった便通が落ち着いてきた、と話してくださいました。
おふたりとも、小麦を「やめた」わけではありません。回数を変えただけです。
※感じ方には個人差があります。
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食べ方を変えても、張りが続くときは
食べ方を工夫しても、お腹の張りがなかなか変わらない。そういうこともあります。
実際にお腹にふれていると、食べもの以外のことを感じる場面が少なくありません。ストレスを抱えている方や、気持ちが沈みやすい時期の方のお腹は、硬くなっていることがほとんどです。
そんなときは、食べ方だけで頑張り続けるのではなく、外から「ふれてゆるめる」ケアをひとつ足してみる、という選択肢もあります。腸セラピーは、痛みのないやさしいタッチで、お腹まわりの緊張をゆるめていくケアです。
まとめ
- パスタやパンでお腹が張るのは、発酵しやすい糖質(FODMAP)とグルテンが関係していると言われています
- サインが続くなら、まずは1〜2週間、食事と体調の記録から
- やめるのではなく、「回数・選び方・食べ方」の3つで距離感を調整する
- 強い症状があるときは、医療機関へ
- 食べ方を変えても続く張りには、ふれてゆるめるケアという選択肢もあります
お腹と、もう少しゆっくり向き合いたい方へ
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よくある質問(FAQ)
Q1. パスタやパンを食べると、なぜお腹が張るのですか?
A. 小麦に含まれる発酵しやすい糖質(FODMAPのひとつ「フルクタン」)が腸内でガスになること、またはグルテンが体質的に合わないことが理由と言われています。
Q2. 小麦は完全にやめたほうがいいですか?
A. アレルギーなどの診断がある場合を除き、完全にやめる必要はないと考えています。体調のよいときに少量を楽しむ分には問題ないことが多く、まずは頻度と選び方の調整から始めるのがおすすめです。
Q3. どうすればお腹の張りを減らせますか?
A. 週2〜3回を目安に頻度を減らす、全粒粉など素材がシンプルなものを選ぶ、よく噛む、腸が疲れているときは控える——この4つの工夫から試してみてください。
Q4. 張りが続くときは、どうすればいいですか?
A. 強い腹痛や長く続く便通の異常がある場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。病気ではないのに張りが続く場合は、ふれてゆるめるケア(腸セラピー)という選択肢もあります。
