なぜ腸セラピーで「睡眠の質が上がる」と言われるのか?
こんにちは。日本腸セラピー協会 代表の加藤です。
「寝つきが悪い」「眠っても途中で起きてしまう」「朝すっきり起きられない」
こうした睡眠の悩みを抱えている方から、腸セラピー後に「眠れるようになった」といった声をいただくことがあります。
腸をケアしているのに、なぜ睡眠が変わるのでしょうか?
今回はその理由を、自律神経や感情、ホルモン分泌、東洋医学の視点などからお伝えしていきます。
腸と睡眠の関係──カギを握るのは「自律神経」
私たちが自然と眠くなるのは、副交感神経が優位になるから。
この「リラックスモード」こそ、質のよい睡眠の土台です。
ところが現代人は、ストレスやスマホ、忙しさによって交感神経(戦闘モード)が優位になりがち。
夜になっても頭が冴えて、眠りにくいという状態が続いています。
腸セラピーは、お腹にやさしくふれることで副交感神経の働きをサポートします。
ふれる、ゆらす、感じとる
といったアプローチが、全身の緊張をほぐし、深い呼吸を促します。
その結果「ふっと力が抜ける」「自然に眠くなった」と感じる方が多いのです。
セロトニンとメラトニン──“眠りホルモン”の材料は腸にある
睡眠に関係するホルモン「メラトニン」は、幸せホルモン「セロトニン」から作られています。
そしてこのセロトニン、実は体内の約90%が腸内で作られているのです。
腸がこわばっていたり、緊張状態にあると、このセロトニンの分泌が乱れ、結果的に睡眠のリズムにも影響します。
腸セラピーで腸の緊張をゆるめることは、
セロトニンの分泌を促し、メラトニンの生成をサポートする「間接的な眠りのケア」といえるのです。
東洋医学の視点──小腸と「喜び」、心と「安定」
東洋医学では、小腸は「心(しん)」とつながり、感情では「喜び(よろこび)」に関係しているとされます。
喜びが少なく、日々の中で満たされない感覚があると、心と腸のバランスが乱れ、眠れなくなると考えられています。
また、「心(しん)」の働きには「眠り」も含まれており、思考がぐるぐると止まらない、動悸がする、寝つきが悪いといった状態は、心のアンバランスを示すサインでもあります。
腸セラピーでは、小腸や心の状態に寄り添うことで、感情の詰まりをゆるめ、「休める心と体」を取り戻していきます。
眠れなかったのは、腸が休めていなかったから?
腸は「第2の脳」とも呼ばれ、感情やストレスにとても敏感な器官です。
睡眠に悩む方の多くが、お腹も硬く、張っていたり、冷えていたりします。
腸セラピーでそうしたお腹にやさしくふれると、
・深く息が吸えるようになった
・お腹がやわらかくなった
・頭がぼーっとして、自然に眠くなった
という声をよくいただきます。
腸は安心できると、自然と緩みます。
そして緩んだ腸は、眠りやすい体をつくってくれるのです。
まとめ:眠れない夜には、お腹にふれてみる
腸セラピーは、眠れない理由を無理に探すのではなく、
「体に安心を届ける」ことで自然に眠れる方向へ導いていくアプローチです。
もし、睡眠の悩みに薬以外の選択肢を探しているなら、
まずはご自身の「お腹の声」に耳を傾けてみてください。
あなたの眠れなかった夜の根っこに、腸があるかもしれません。