「 私も腸セラピストになりたいんですけど、まだ便秘が完全に治ってないから、まだダメですよね 」
と、過去に腸セラピストを希望されているお客さんからいただいたコメント。
他にも、あるピラティストレーナーさんが
「 ピラティストレーナーでありながら、私は骨盤が歪んでいて、肉がつきやすく下半身もぽっちゃり気味でトレーナーとしての自信がないんです 」
と話してくれました。
……………………………………………
セラピストを仕事としたい
セラピストを仕事にしたものの
自分の身体や抱えている症状について、思い悩んでいる人は多いようです。
・腸セラピストだから、毎日快便でなければならない
・腸セラピストだから、くびれのあるお腹でなければならない
・腸セラピストだから、美肌でなければならない
気持ちはわからなくもないですが、セラピストというイメージに自分が囚われてはいないでしょうか?
健康をサポートするというセラピストという仕事をしている以上自分は完璧でなければならない
という思い込みは、自分やお客さんを苦しめます。
そうなる前に、自分や自分のお客さんとの向き合い方を見直す必要があるかと。
ここでポイントとなるのが、健康(症状)を100:0(白・黒)でとらえないこと。
仮に、毎日、完璧で理想的なお通じがなかったとしても腸と向き合うようになってから、30点だった状態が60点になっていたのであれば、その30点を引き上げた腸との向き合い方を同じく、30点から60点を求めている人に届けてあげればいいんです。
※話はそれますが、健康だからこそ身体は便秘・下痢といったメッセージを発信してくれているんですけどね。
私の場合は、ヘルニアや鬱を乗り越えたとしてもいまだに、その潜在的な因子は持ち合わせていると思っています。
セラピストとして長く健康と向き合うようになったことでヘルニアや鬱にならない身体や心を手に入れたというよりも、
ヘルニアや鬱と向き合うことができる知恵(スキル)を手に入れたと思っています。
弱さは武器であり、魅力のひとつです。
個人的には、完璧な人からサポートしてもらうよりも、その症状と向き合いながらも自分らしく生活されている方からサポートを受けたいと思います。
話変わって、
先日、お客さんから、「 ほんとうに癒されました 」というご感想をちょうだいしました。
ありがたい言葉と思いつつ、内心、自分が人を癒すなんて、おこがましいと思っていて、
自分はあくまで、そのきっかけを提供しただけに過ぎないと考えています。
昔はゴッドハンドと言われて、有頂天になったこともありましたが、ゴッドハンドと言われても、
それはお客さんを依存させるにしか過ぎない、と思い改めるようになりました。
……………………………………………
気づけばセラピストを10年やっておりますが、まだまだ道の途中です。
セラピストを目指すかたには、たくさんの不安もあるかもしれませんが、右往左往しながらも、進めば、いつか振り返れば、自分の道は広がっているかと思います。
私の体験談です。
ご参考まで。
文:加藤仁基 一般社団法人日本腸セラピー協会代表
コメント