こんにちは、日本腸セラピー協会代表の加藤です。
9月に入ると、ようやく暑さが落ち着きはじめる頃。けれども体の内側では、夏から秋への移行にともなう変化が起きています。
中医学では、9月は五行の「金(きん)」に属し、「肺」と「大腸」が深く関係する季節。
空気の乾燥とともに、私たちの身体も潤い不足に傾きやすくなるため、「肺を潤す」「腸を整える」ことが秋の体調管理の鍵となります。
1. 「肺」と「大腸」の表裏関係とは?
東洋医学では、「肺」と「大腸」は“表裏(ひょうり)”の関係にあるとされ、密接に影響し合っています。
- 肺の不調は便秘や肌荒れとして現れることがあり、
- 逆に、腸内環境が乱れると呼吸器や皮膚に影響を及ぼすこともあります。
乾燥する秋は、肺にとってダメージを受けやすい時期。
肺を潤すことと、腸の巡りを整えることは表裏一体。どちらも意識することで、体調の土台が整っていきます。
2. 秋の始まりに起こりやすい不調
9月は、こんな体の変化を感じやすい方が増えてきます。
- 肌の乾燥、カサつき、吹き出物が増える
- 喉のイガイガや空咳が出る
- 便秘気味、お腹の張りや違和感
- 鼻づまりや鼻水など、呼吸器のトラブル
- なんとなく気分が沈みがちになる
これらは、肺と大腸が弱っているサイン。秋バテのような状態になりやすいため、早めに整えておくことが大切です。
3. 9月におすすめの養生ポイント
a. 肺を潤す「白い食材」を意識して
秋の乾燥から肺を守るには、体の中から潤いを補う食材を。
- 白きくらげ、大根、れんこん、山芋、百合根などの白い野菜
- 梨やりんごなどの果物(はちみつをかけて食べるのもおすすめ)
- ごま、豆乳、松の実など、女性にうれしい栄養が詰まった潤い食材
シンプルでやさしい味つけにすることで、五臓六腑に負担をかけずに吸収されやすくなります。
b. 腸を整える温かい食事でリセット
夏の冷たい飲食物の影響で、腸や脾(ひ)が冷えて弱っている方も多いはず。
腸をあたためるような食事を意識しましょう。
- 朝はおかゆやスープなど、消化しやすく温かいものを
- 雑穀米、ごぼう、にんじん、大根などの根菜類は、水分代謝を整えるのに◎
- えごま油やオリーブオイルなど良質な油で、腸の潤い不足を補う
控えるべきは、冷たいもの・アルコール・白砂糖・夜遅い食事。
キーワードは「温かく・軽く・腹八分目」です。
c. お腹を冷やさない暮らしの工夫を
日中はまだ暑くても、朝晩は涼しくなる9月。知らないうちにお腹が冷えて、腸の動きが鈍ることも。
- 冷房の効いた室内では腹巻きやブランケットを活用
- 足首や首元を冷やさない
- シャワーだけでなく、湯船に浸かって内側からあたためる
体の中心である「お腹」を冷やさないことは、免疫力の維持にもつながります。
4. 秋は「内側からの潤い」が大切
乾燥と冷えが始まるこの時期こそ、肌や髪だけでなく「内臓の潤い」に目を向けてみましょう。
肺と腸をいたわることは、心の安定にもつながります。
東洋医学では、肺は「悲しみ」と関係があるとされており、季節の変わり目に気分が沈みがちな人は、肺と腸を整えることで穏やかさが戻ってくることもあります。
5. 季節の変化と、自分の変化に寄り添う
毎日の中で、少しでも「整える時間」をもつこと。これが秋の不調を防ぐ鍵になります。
「疲れやすいな」「お腹の調子がいまひとつ」そう感じたら、頑張りすぎず、まずは整えることを優先してみてください。
中医学では、病気になる前にケアする「未病先防(みびょうせんぼう)」という考え方があります。
9月という節目に、ぜひ「お腹がよろこぶ暮らし」を始めてみませんか?