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その腸活、逆効果かも?専門家が教える「やってはいけない腸活5選」

こんにちは。日本腸セラピー協会代表の加藤仁基です。

ここ数年、「腸活」という言葉が一気に広まりました。

ヨーグルトや発酵食品、サプリメントなど、“腸にいい”とされる情報があふれています。

でも実は、「よかれと思って続けている腸活」が、かえって腸を疲れさせてしまうこともあるのです。

私たちの協会にも、「腸活をしているのにお腹が張る」「便秘がひどくなった」というご相談が多く寄せられます。
それらの多くは、やり方の“方向性”が少しズレているだけ。

今回は、約13年にわたり大勢の方の腸の状態を見てきた経験から、腸を整えるどころか逆効果になってしまう「やってはいけない腸活5選」をご紹介します。

目次

❌ 1. 冷たい食べ物・飲み物をとりすぎる

夏場の冷たいスムージーやアイスコーヒー。実はこれが、腸を冷やしてしまう最大の原因のひとつです。

腸は筋肉の一種であり、温かい環境で最もよく働きます。冷たいものを摂り続けると、腸の蠕動(ぜんどう)運動が鈍くなり、便秘やむくみ、さらには免疫低下にもつながります。

中医学でも、腸と深く関わる「脾(ひ)」や「胃(い)」は“冷え”に弱いとされ、冷えが長引くと消化吸収の力が落ちると考えられています。

私自身も昔、毎朝スムージーを飲んでいた時期がありました。「健康的だ」と思っていたのですが、次第にお腹が張り、体が重く感じるようになったんです。やめてみたら、体も気分もずいぶん軽くなりました。

▶改善ポイント

  • 朝は冷水より白湯を一杯
  • アイスより常温・ホットドリンクを選ぶ
  • 夏でも温かい汁物を一品添える
  • 腹巻や湯たんぽで“お腹を温める習慣”を

腸を温めるだけで、睡眠の質が上がり、自然とお通じも整いやすくなります。

❌ 2. ヨーグルト・乳製品を摂りすぎる

「腸活=ヨーグルト」というイメージは根強いですよね。ですが、すべての人に乳製品が合うわけではありません。

日本人の約8割は「乳糖不耐症」といわれ、乳糖を分解する酵素が少ない体質です。そのため、ヨーグルトを食べ続けることでガスがたまったり、便が緩くなったり、逆に便秘が悪化するケースもあります。

腸内環境は“人それぞれ”です。

乳酸菌が合う人もいれば、発酵性食物繊維(オリゴ糖など)のほうが合う人もいます。

▶改善ポイント

  • 毎日ではなく、週2〜3回に減らしてみる
  • 豆乳ヨーグルトや甘酒など植物性発酵食品を組み合わせる
  • 「お腹の張り」「便の状態」を観察し、自分に合うか見極める

腸活の正解は“流行”ではなく、“自分の体の声”にあります。

❌ 3. 発酵食品を食べすぎる

発酵食品は腸に良い。それは正しいのですが、摂りすぎは腸を疲れさせます。

納豆、キムチ、ぬか漬け、チーズなど、どれも腸に良いイメージがありますが、発酵食品には塩分・酸味・辛味が多く含まれており、過剰に摂ると腸粘膜を刺激してしまいます。

中医学の視点では、これを「熱のこもり」といい、腸内のバランスが乱れる原因にもなります。特に体に“熱”がこもりやすい人(肌荒れ、口内炎、のぼせやすいタイプ)は注意が必要です。

▶改善ポイント

  • 発酵食品は“1日1品まで”を目安に
  • 体調に合わせて辛味・酸味を控える
  • 味噌汁や漬物も、塩分を控えめに

「いいものも、やりすぎれば毒になる」。

発酵食品は“量よりバランス”が大切です。

❌ 4. 「これだけ食べていればいい」という“単品腸活”

SNSなどでよく見かける、「バナナだけ腸活」「オートミールだけ腸活」。このような“単品主義”も、腸を弱らせる原因になります。

腸の働きは、多様性のバランスで保たれています。つまり、炭水化物・たんぱく質・脂質・食物繊維・発酵食品などが、それぞれの役割を果たして腸内環境を支えているのです。

一つの食材ばかりに偏ると、栄養バランスが崩れ、腸内の菌が一方向に偏ってしまいます。

▶改善ポイント

  • 「これだけ」ではなく「これも」の発想へ
  • 朝は炭水化物+たんぱく質+発酵食品をバランスよく
  • 季節・体調に合わせて食材を変える(春夏は軽く、秋冬は温かく)

腸は、多様性を受け入れたときに最も整う臓器です。

❌ 5. 強すぎる腸もみ・腸マッサージ

腸もみや腸マッサージも人気ですが、強く押すほど効果があると思っていませんか?

実はそれ、危険です。

腸は繊細で、外から強い刺激を与えると粘膜や血管を痛める可能性があります。「自分でゴリゴリ押していたらお腹が張って苦しくなった」という相談もよくあります。

私たち協会が行う腸セラピーは、“揉む”のではなく“整える”というアプローチ。呼吸に合わせて内臓が自然に動くリズムを取り戻すことを目的にしています。

▶改善ポイント

  • 痛気持ちいいより「じんわり温かい」が正解
  • 自分で行う場合は、おへそのまわりを手のひらで円を描くように軽く触れる
  • 強い圧は避け、呼吸とリラックスを意識する

腸もみは“力”ではなく“調律”。

やさしいタッチこそ、腸が最も喜ぶ刺激です。

🌿 まとめ:腸が喜ぶのは「やさしく・温かく・続けられる」腸活

どんなに良い方法でも、極端にやると腸はストレスを感じます。

冷たい飲み物、ヨーグルトの摂りすぎ、発酵食品の過剰摂取、単品主義、強い刺激。これらはすべて、腸を“がんばらせすぎる腸活”です。

本当に大切なのは、腸をいたわり、無理せず整えること。

温かく、やさしく、少しずつ。

それが、腸も心も軽やかに整う最善策です。

日本腸セラピー協会では、「押さない・痛くない・ゆるめる」腸ケアを大切にしています。

腸を整えることは、体だけでなく“心”を整えることにもつながります。

腸活を続けているのにうまくいかない方は、一度立ち止まって、“やりすぎていないか”を振り返ってみてくださいね。

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