こんにちは、日本腸セラピー協会代表の加藤です。
「パンを食べるとお腹が張る気がする」
「パスタ(麺類)を食べた日は、なんとなく体が重たい」
そんな経験をお持ちの方、多いのではないでしょうか?
私自身、腸セラピストとして12年間お腹の不調を抱えている方と向き合ってきましたが、その多くの方が小麦を過剰に摂取している傾向にあります。
特に女性はパンが好きな方が多く、さらに朝食は習慣化しやすいため、気づけば「10年間、毎朝トースト。そして10年間、お腹が張っている」という方も珍しくありません。
今回は、腸セラピーの視点、そして東洋医学の考え方を交えながら、「小麦は本当に腸に悪いのか?」という問いに、私自身の経験とお客様の声を通してお答えしていきたいと思います。
小麦を食べると腸が重くなるのはなぜ?
小麦に含まれる「グルテン」というたんぱく質は、腸に負担をかけることがあります。
腸の粘膜が刺激を受けやすくなる
グルテンは、一部の方にとって腸のバリア機能をゆるめる要因となり、
- 栄養吸収の効率低下
- 免疫の過剰反応
- 腸内炎症やメンタルの不調 などに繋がるといわれています。
腸内環境のバランスが乱れやすい
私自身、パンや麺類をよく食べていた時期に、
- 食後のガス溜まり
- お腹の膨張感
- 便通の乱れ をよく感じていました。
これは、小麦に含まれる精製糖質や添加物が悪玉菌のエサになりやすいためと考えられます。
隠れたグルテン過敏があるかも?
「グルテン過敏症」という状態にある方は、日本人でも6〜8%程度といわれています(WHO報告など)。
- お腹の張り
- 下痢・便秘の波
- 頭がぼーっとする、疲れやすい といった不調が出ることがあります。
東洋医学で見る「小麦」と腸の関係
東洋医学では、小麦は「寒性」かつ「甘味」の食材とされ、体を冷やし、湿をためやすい性質があります。
こうした食材は「脾(ひ)=消化器系」に負担をかけやすく、
- 消化力の低下
- むくみ
- メンタルの沈み などの不調を引き起こす原因になると考えられています。
特に、冷たい飲み物や甘いものとセットで食べられがちなパン・パスタは「腸に湿をためやすく、動きを鈍らせる」と言われています。
実際のお客様の声
「毎朝のパンをやめて、おにぎりに変えただけで、夕方のお腹の張りがかなり減りました」(40代・女性)
「週に何度もラーメンを食べていたのを1回にしたら、便通が安定してきた感じがします」(30代・男性)
「お腹の調子だけでなく、肌荒れも少なくなってきたのが嬉しいです」(50代・女性)
小麦とのちょうどいい距離感を見つける
私は、小麦を完全に否定するつもりはありません。 元気なときに少しパンを楽しむくらいであれば問題ないことも多いです。
でも、疲れていたり冷えていたり、腸が敏感な時期に食べると、
- お腹の張り
- 便通の不調
- 身体の重だるさ といったサインが現れやすいのです。
だからこそ大切なのは、 「今の自分にとって小麦が合っているか?」という視点を持つことです。
私が実践している“小麦とのつきあい方”
- 毎日は食べない(週2〜3回程度に)
- 素材がシンプルなものを選ぶ(全粒粉・天然酵母など)
- 発酵食品と一緒に食べる(味噌汁・ぬか漬けなど)
- よく噛んでゆっくり食べる
- 腸が疲れているときは控える(便が固い・気分が重いなど)
明日の朝食から“ちょっと変えてみる”
小麦は、私たちの暮らしに自然と根付いている食材です。 だからこそ、「少し変える」ことで腸や心が驚くほど軽くなることがあります。
たとえば今日までパンだった朝食を、明日は梅干しおにぎりと味噌汁にしてみる。
それだけでも、腸の状態は着実に変わっていきますよ。