
こんにちは。日本腸セラピー協会代表の加藤仁基です。
12月に入ると、腸セラピーのサロンでも決まって増えてくるご相談があります。
「お腹が冷えて動かない」
「便秘と下痢を繰り返す」
「朝起きても体が重い」
「気持ちが落ち込む日が続く」
冬は、腸にとって最も“負担がかかる季節”。
その理由は、中医学の「腎(じん)」の弱りと深く関係しています。
今回は、腸セラピーの現場での実感と、中医学の知恵を合わせた12月の“本当に効果のある腸ケア養生” をお伝えします。
冬は「腎」が弱り、腸が冷えて動きにくくなる季節

中医学では、冬は「腎の季節」。
腎は生命力・体温調整・自律神経を支える重要な臓腑です。
腎が弱ると、
・冷え
・むくみ
・疲労感
・感情の落ち込み
・排泄リズムの乱れ
こうした不調が出やすくなります。
腸は腎の影響を強く受けるため、
・腸が冷えて硬くなる
・ガスが溜まる
・便が硬くなる/水っぽくなる
・朝の排泄ができない
といった“冬特有の腸トラブル”が増えるのです。
私の施術でも、12月は毎年“お腹に冷えを抱えた人”が一気に増えます。
12月に起こりやすい腸のサイン

・朝の倦怠感
・胃腸の重だるさ
・ストレスで呼吸が浅い
・下腹部の冷え
・皮膚の乾燥
・感情が揺れやすい(特に不安・心配)
これはすべて、
腸と腎の弱りのサイン
です。
特に12月は、仕事の追い込みやイベント続きで生活リズムが崩れやすい時期。
腸セラピーでも「お腹がガチッと固い」「呼吸が浅い」という方が急増します。
12月の腸ケア養生:今日からできる5つの方法
① とにかく温める。腸・腎にとって“冷え”は最大の敵

・朝の白湯
・お腹と腰にカイロ
・腹巻き
・足首・首・お腹の“三首”を冷やさない
・湯船に10〜15分つかる
お腹と腰(=腸と腎)が温まるだけで、呼吸が深くなり、腸の動きも劇的に変わります。
私は施術の際、まず“お腹の温度”を確認しますが、冷えが強い方は必ず腸の動きも弱くなっています。
② 冬は「黒い食材」で腎を補う

五行では、冬の養生は“黒”。
腎を支え、体を深部から強くしてくれます。
・黒ごま
・黒豆
・昆布・わかめ
・海苔
・きくらげ
・ごぼう
「黒い食材を一品加える」だけで十分です。
③ 温かい汁物+根菜で腸を守る

冬の腸に最も効果的なのは“温める食事”。
・味噌汁
・豚汁
・けんちん汁
・ポトフ
根菜(大根・にんじん・ごぼう)は内側から体を温め、腸に優しい食材です。
サロンのお客様でも「夜の汁物を習慣にしただけで便通が安定した」という声は本当に多いです。
④ 食べすぎ対策:12月は“ゆっくり噛む”だけでOK

忘年会シーズンで食べる量が増えると、腸は休む暇がなくなります。
・早食いしない
・腹八分
・噛む回数を増やす
これだけで胃腸の負担は大幅に軽減され、翌朝の快調さが変わります。
⑤ 心の緊張をゆるめる「1日のリセット習慣」

冬は“恐・不安”が強くなる季節。
腎が影響を受け、自律神経が乱れやすくなります。
・深呼吸
・湯船で3分目を閉じる
・寝る前にお腹に手を当てる
・静かな音楽を流す
腸セラピーの原点は、“お腹を通して心をゆるめること” です。
心が整うと腸が動き、腸が動くと心が整う。
この相互作用こそ、腸セラピーの最大の特徴です。
まとめ:12月は“温める・補う・ゆるめる”が腸を守るキーワード
12月は、冷え × 乾燥 × 年末ストレスで腸が最もダメージを受ける季節です。
・腸を温める
・腎を補う
・ゆっくり食べる
・心をゆるめる
この4つを意識するだけで、冬の不調は大きく変わります。
腸は“心と体の要”。
冬の養生は、来年の健康をつくる大切な土台になります。
あなたの12月が、あたたかく心地よい時間になりますように。
