こんにちは。日本腸セラピー協会 代表の加藤です。
腸セラピー専門サロンを12年間営んできた中で、「便秘がつらくて」「お腹の調子がずっと悪くて」とご相談に来られる多くの方が、共通して口にされることがあります。
それが、「毎朝ヨーグルトを食べています」という習慣。
「腸によいことをしよう」と意識されている方ほど、ヨーグルトを日常的に取り入れている傾向があるのですが、実は
そのヨーグルトが、お腹の不調を引き起こしている原因かもしれません。
今回は、なぜ“腸によいはず”のヨーグルトが、かえって不調の原因になるのか。その理由を、腸セラピーの視点からわかりやすくお伝えしていきます。
「腸によい」は誰にとっても“よい”とは限らない
健康番組や雑誌でも取り上げられることの多いヨーグルト。
スーパーやコンビニでも手に取りやすく、「毎朝の習慣」として取り入れている方は非常に多いと思います。
実際、ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は腸内環境を整えるために有用だという研究も多くあります。
ですが──それはあくまで「合っている人」にとっては、の話。
腸はとても個性がある臓器で、人によって合う・合わないが大きく異なります。
腸セラピーで見えてきた「合っていない人の共通点」
これまで多くのお客様のお腹に触れてきた中で、「ヨーグルトをやめて調子がよくなった」というケースは、本当に数多くあります。
たとえば
・毎朝ヨーグルトを欠かさず食べていたけれど、便秘が改善されなかった
・食後すぐにお腹が張る、ガスが溜まる
・なんとなくお腹が冷たい、動きが鈍い感じがする
そんな方に、思い切って「ヨーグルトを1~2週間やめてみませんか?」とご提案したところ、
「お腹が軽くなった」「お通じが自然に出るようになった」
と喜ばれることがたびたびありました。
なぜヨーグルトが合わない人がいるのか?
ポイントは以下の3点です。
① 日本人の体質に合っていない人が多い
そもそも日本人は欧米人と比べて乳糖(ラクトース)を分解する酵素が少ない体質の方が多いです。
ヨーグルトは牛乳を発酵させた食品。
乳糖が残っている製品も多いため、乳糖不耐症気味の方にとっては、お腹の張りや下痢、ガスの原因になりやすいのです。
② 冷たい食品で腸を冷やしている可能性
ヨーグルトは基本的に「冷たい」状態で食べられることが多いです。
腸は温かくやわらかい状態でよく働きます。
逆に、冷えは腸の動きを鈍らせる原因になります。
とくに女性や冷え性体質の方は、知らず知らずのうちにヨーグルトで腸を冷やしてしまっていることが多いのです。
③ 食べ合わせや量が問題になることも
健康に良いからといって、毎日欠かさず摂る・大量に食べることでかえって腸内のバランスが乱れてしまうケースもあります。
また、市販のヨーグルトには糖分や添加物が多く含まれているものもあり、腸内環境の悪化に繋がるリスクも否定できません。
ヨーグルトをやめてみるという選択
「ヨーグルト=腸にいい」は間違いではありません。
ですが、すべての人にとってベストな方法とは限らないのです。
腸の声を聞いて、自分の体調や反応に意識を向けることが、いちばんの腸活になります。
一度やめてみることで「自分に合っていたかどうか」が見えてきます。
実際、私のサロンに来られた方の中でも、
「何年もヨーグルトを食べていたのに、やめてみたらお通じがよくなった」
「ガスが溜まりにくくなった」
「朝のお腹の張りが軽くなった」
そんな嬉しい変化を感じてくださった方がたくさんいらっしゃいます。
腸にやさしい“本当の整え方”とは?
腸は、冷え・ストレス・姿勢の悪さ・運動不足・栄養バランスの偏りなど、さまざまな要素に影響を受けます。
大切なのは、
「○○だけ食べればよくなる」ではなく、
自分の腸と向き合ってみることです。
腸セラピーでは、お腹にやさしく触れることで
・腸の緊張をゆるめる
・自律神経を整える
・呼吸を深くする
といった作用があり、結果として腸内環境が整いやすくなります。
まとめ:「ヨーグルトをやめたら腸が喜んだ」という事実
腸にいいと思っていた習慣が、実は合っていなかった──
そんなことは、意外とたくさんあります。
大切なのは「○○がいい」と言われているものに無理に合わせるのではなく、
あなたの腸にとって何が心地よいかを知ることです。
もし今、便秘やお腹の不調に悩んでいるなら、
一度ヨーグルトから離れて、体の声に耳を傾けてみてください。
そして、自分の腸に合った整え方を見つけるきっかけとして、腸セラピーもぜひ体験していただけたらと思います。
あなたのお腹が、今日も穏やかでありますように。